賃貸契約時の保証会社による入居審査のポイントとは?
賃貸物件を借りる際に避けて通れないのが入居審査です。近年では連帯保証人の代わりに保証会社の利用が一般的となり、賃貸審査の仕組みも大きく変わってきています。
この記事では、賃貸契約における保証会社の入居審査のポイントを、初心者の方にもわかりやすく解説します。審査に通りやすくなるコツや注意点も含めて、詳しく見ていきましょう。
賃貸保証会社とは何か?
賃貸保証会社(家賃保証会社)とは、入居者が家賃を滞納した場合に、代わりに大家さんに家賃を支払う会社のことです。従来は親や親族が連帯保証人になることが一般的でしたが、高齢化や社会構造の変化により、連帯保証人を見つけることが困難になってきました。
現在では約8割の賃貸物件で保証会社の利用が義務付けられています。保証会社は入居者にとって連帯保証人の代わりとなる重要な存在です。
保証会社が保証する内容
保証会社が保証する内容は会社やプランによって異なりますが、一般的には以下のような項目があります。
- 月額家賃・管理費・共益費
- 駐車場代
- 更新料
- 原状回復費用
- 違約金・損害金
- 明け渡し訴訟費用
保証会社の種類と審査基準の違い
保証会社は審査の厳しさや情報共有の仕組みによって、主に3つの種類に分類されます。種類によって審査基準が大きく異なるため、事前に理解しておくことが重要です。
| 保証会社の種類 | 審査の厳しさ | 特徴 | 代表的な会社 |
|---|---|---|---|
| 信販系 | 厳しい | クレジットカード会社系列。信用情報を重視 | オリコフォレントインシュア、エポスカード |
| LICC系(協会系) | 普通 | 全国賃貸保証業協会加盟。滞納履歴を共有 | 日本賃貸保証、フォーシーズ |
| 独立系 | 甘い | 独自基準で審査。最も通りやすい | 日本セーフティー、Casa |
信販系保証会社の特徴
信販系保証会社はクレジットカード会社やローン会社が運営している保証会社です。CIC(信用情報機関)の情報を参照するため、過去のクレジットカードやローンの延滞履歴があると審査に影響します。
- クレジットカードの延滞履歴をチェック
- 消費者金融の利用履歴を確認
- 自己破産や債務整理の経験があると審査通過困難
- 携帯電話料金の滞納も影響する場合がある
LICC系保証会社の特徴
LICC系保証会社は全国賃貸保証業協会(LICC)に加盟している保証会社です。加盟会社間で賃貸関連の滞納情報を共有しているため、過去に家賃滞納があった場合は審査に影響します。
LICC系保証会社で家賃滞納を起こすと、その情報が5年間保存され、他のLICC系保証会社でも審査に影響する可能性があります。
独立系保証会社の特徴
独立系保証会社は他の保証会社や信用情報機関と情報共有をしない保証会社です。各社が独自の基準で審査を行うため、最も審査に通りやすいとされています。
- 信用情報をチェックしない
- 過去の滞納履歴を参照しない
- 現在の収入状況を重視
- 審査期間が短い場合が多い
賃貸審査で重視される5つのポイント
保証会社による賃貸審査では、主に以下の5つのポイントが重視されます。事前に準備できる部分もあるので、確認しておきましょう。
1. 収入と家賃のバランス
家賃が月収の3分の1以下であることが審査通過の目安とされています。年収で計算すると、家賃の36倍以上の年収があると安心です。
| 家賃 | 必要な月収(目安) | 必要な年収(目安) |
|---|---|---|
| 6万円 | 18万円以上 | 216万円以上 |
| 8万円 | 24万円以上 | 288万円以上 |
| 10万円 | 30万円以上 | 360万円以上 |
| 12万円 | 36万円以上 | 432万円以上 |
2. 職業・雇用形態の安定性
審査では収入の安定性が重要視されます。正社員や公務員は最も審査に通りやすいとされています。
- 公務員(最も有利)
- 正社員(大手企業・上場企業)
- 正社員(中小企業)
- 契約社員・派遣社員
- アルバイト・パート
- 自営業・フリーランス(最も不利)
3. 勤続年数
勤続年数は収入の安定性を判断する重要な要素です。最低でも1年以上、できれば2年以上の勤続年数があると審査に有利です。
4. 年齢と家族構成
一般的に20代後半から40代前半が最も審査に通りやすいとされています。また、単身者よりも家族世帯の方が安定性があると判断される傾向があります。
5. 過去の滞納履歴
家賃だけでなく、各種料金の滞納履歴も審査に影響します。
- 家賃・管理費の滞納履歴
- クレジットカードの延滞
- 携帯電話料金の未払い
- 公共料金の滞納
- 税金の滞納
入居審査の流れと必要書類
賃貸審査の流れを理解しておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。
審査の基本的な流れ
- 入居申し込み・必要書類の提出
- 保証会社による書類審査
- 本人確認・在籍確認の連絡
- 大家さん・管理会社による最終審査
- 審査結果の通知
審査に必要な書類
審査に必要な書類は保証会社によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要です。
| 提出者 | 必要書類 |
|---|---|
| 入居希望者 | 身分証明書(運転免許証・健康保険証など) |
| 収入証明書(源泉徴収票・給与明細など) | |
| 在職証明書 | |
| 住民票 | |
| 銀行口座通帳のコピー | |
| 印鑑証明書 | |
| 連帯保証人 (必要な場合) |
身分証明書 |
| 収入証明書 | |
| 印鑑証明書 |
審査に通りやすくなる5つのコツ
1. 身だしなみと態度を整える
不動産会社での対応や内見時の態度は審査に影響します。清潔感のある服装で、礼儀正しい態度を心がけましょう。
2. 必要書類を完璧に準備する
書類の不備は審査の遅延や印象悪化につながります。事前にリストを作成し、漏れがないように準備しましょう。
3. 収入に見合った物件を選ぶ
家賃は月収の25~30%程度に抑えることで、審査通過の可能性が高まります。
4. 連帯保証人を用意する
保証会社利用時でも、連帯保証人がいると審査に有利になる場合があります。両親や親族にお願いできる場合は検討しましょう。
5. 審査に通りやすい保証会社を選ぶ
信用情報に不安がある場合は、独立系保証会社を利用している物件を選ぶと審査に通りやすくなります。
日本セーフティー、Casa、プラザ賃貸管理保証などは、比較的審査に通りやすい独立系保証会社として知られています。
審査に落ちる主な理由と対策
よくある審査落ちの理由
- 収入が家賃に対して不足している
- 勤続年数が短すぎる
- 過去に家賃や各種料金の滞納がある
- 雇用形態が不安定(フリーターなど)
- 提出書類に不備がある
- 虚偽の申告をした
審査に落ちた場合の対策
審査に落ちてしまった場合でも、適切な対策を取ることで次回の審査通過につなげることができます。
- より審査の甘い保証会社の物件を探す
- 家賃をより安い物件に変更する
- 連帯保証人を追加で用意する
- 収入証明書を追加で提出する
- 預貯金証明書を提出する
職業別の審査ポイント
フリーランス・自営業の場合
フリーランスや自営業の方は収入が不安定とみなされがちですが、以下の書類を追加で提出することで審査に通りやすくなります。
- 確定申告書(直近2~3年分)
- 課税証明書
- 預貯金残高証明書
- 取引先との契約書
アルバイト・パートの場合
アルバイトやパートの方は、勤続年数と収入の安定性をアピールすることが重要です。
- 勤続年数が長いことを強調
- シフトが安定していることを説明
- 副業がある場合は合算収入を申告
- 親族に連帯保証人になってもらう
学生の場合
学生の場合は収入がないことが多いため、親族が連帯保証人になることが一般的です。
- 親の収入証明書を提出
- 仕送りや奨学金の証明書を準備
- 学生証で在学証明
- 卒業後の就職が決まっている場合は内定通知書を提出
審査期間と費用について
審査にかかる期間
保証会社による審査期間は通常2~7日程度です。書類に不備がなく、在籍確認がスムーズに取れれば、最短で当日に結果が出る場合もあります。
| 保証会社の種類 | 審査期間の目安 |
|---|---|
| 独立系 | 1~3日 |
| LICC系 | 2~5日 |
| 信販系 | 3~7日 |
保証会社利用にかかる費用
保証会社を利用する際は、初回保証料と更新料が必要です。費用は会社やプランによって異なります。
- 初回保証料:家賃の0.5~1ヶ月分
- 更新料:年間1万円~家賃の0.3ヶ月分
- 事務手数料:無料~1万円程度
まとめ
賃貸契約時の保証会社による入居審査は、事前の準備と適切な対策により通過率を大幅に向上させることができます。保証会社の種類を理解し、自分の状況に最も適した会社を選ぶことが成功の鍵となります。
審査に不安がある場合は、独立系保証会社を利用している物件を中心に探したり、収入に見合った家賃の物件を選んだりすることで、審査通過の可能性を高めることができます。必要書類の準備を怠らず、誠実な態度で審査に臨むことを心がけましょう。

